Studio TEKO空家再生改修　-木造スモールコンプレックス-

改修コンセプト 　-商店街空家再生プロジェクト-

敷地は町屋駅から徒歩10分程度で商店街に面しており、駅前商店街から一本入った場所となります。建物はコロナ禍の影響もあり空家状態となっておりました。築50年程度の店舗兼住宅は増改築を繰り返されており、まずは危険側に改修された部分を竣工時のかたちに戻すこととしました。構造的にも改修によって変更が加えられており、柱や梁はなるべく既存の状態に戻すように変更や補強をしました。そのうえで、全体的にバランスが取れるように構造補強をおこないました。屋根部分に関しても雨漏りや、腐食がみられる部分を補修しました。1階は2階への玄関以外は区画を分けて、おおきく一室で利用できるように変更しました。店舗空間での利用を想定し、電気や給排水を１Fと２Fで整備して、最低限の天井・壁下地の仕上げまでとして、入居者が自由に仕上げをするこができるようにしました。

インテリアコンセプト 　-抽象的で多彩な色のあるフォトスタジオ-

１Fの用途はフォトスタジオとなり、クライアントがデザイン関係の方だったので、クライアントと共同でインテリアデザインを進めました。フォトスタジオという機能から、極力線の少ないシンプルな納まりが求められました。そのなかでも既存をうまくアクセントとして活かしながら、空間全体に抽象性がうまれるように心掛けました。多彩な色に関してはデザイナーであるクライアントと、サンプルの艶を何種類もとり、仕上がりをイメージしながら進めていきました。
最終的には複数の色をつかいながらも全体として調和のとれた、心地よい色彩の空間となりました。

□計画概要
所在地：東京都北区 用途：SOHO＋店舗　 構造：木造2階建て